鉄道関連
グランクラス内装部品製作秘話
私ども砂川は、2015年に開通する北陸新幹線の「グランクラス」の アルミ削り出し内装部品を手掛けております。 お客様は日本トップの自動車メーカーです。 ご相談内容は「日本トップの内装品質を低コストで実現したい」。 そのリクエストは私たち砂川が最も強みを活かせるミッションでした。自動車以外の内装を手掛ける方針が打ち出されて最初の一大プロジェクトということもあり妥協はゆるされません。 すぐに考えたのは、低コストで信頼できる中国と高品質の日本の生産拠点の共同制作です。切削からミガキまでは中国、表面加飾は日本という工程で試作を行いました。品質を守れるギリギリのラインまで中国で行いコストを抑えることが狙いでした。しかしその考えは甘く、最初の試作品はひどい仕上がりになりお客様を不安にさせる結果になりました。「本当にできるのか！？」お客様から容赦なくプレッシャーがかかります。
すぐに工程を見直し、材料を日本製に、ミガキの工程を日本で行うことにしました。 ミガキからアルマイト、印刷工程は長年にわたり日本の名だたる家電メーカーのデジタルカメラや携帯電話の加飾を手掛けてきたアルマイトのトップメーカーです。そのメーカーの社長に多大なご協力をいただき2回目の試作は劇的に高品位になりました。
1回目の試作からたったの2か月で2回目の試作を提示した際の先方担当者の表情は今でも 忘れられません。
「この短い期間でいったいどうしたらここまで持っていけるのか！」視察にこられた7人の各担当者に驚きと安堵の空気が流れました。私自身も「日本のものづくり」の底力がもつ凄さを再認識した瞬間でした。
技術力、きめ細やかさはもちろんお客様に喜んでいただく気概は間違いなく世界一です。それ以外にも紆余曲折ありましたが、量産までにはすべての問題を解決し量産品は問題なく完納し、お客様にも大変喜んでいただくことができました。 私たち砂川はお客様の想い描いた夢や希望、実現したいプロジェクトを必ず実現させる知識とノウハウ、また他社には負けない、お客様と共に構築した大きな経験があります。 今は、開通する北陸新幹線「グランクラス」に乗車して苦労した皆さんと一緒に温泉旅行に行くのが夢です。
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